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海外でスマートにショッピングするコツは?

ちょっと南の海でもぐってこようとか、積み立て式生命保険の5年目ボーナスで余裕ができたからちょっと海外へ……というような旅行でも、やっぱりショッピングは欠かせない楽しみになる。せっかくヨーロッパまで出かけながら、ブランド品のスカーフ1枚買ってこないような野暮はいないはず。ましてイタリア、フランスなどがコースに入っていたら、人よりはやく新商品をゲットしたい。そんなとき気をつけたいのは、まずツアー選び。スケジュールによっては、パリに着いてみたら日曜日で、ブティックはお休みなんてことがあるからだ。宿泊予定のホテルの位置はショッピングに便利か、フリータイムが何時ころにどのくらいあるのかなど、出発前からチェックしておこう。ラテン系の国は、シエスタとよばれる昼休みをとることがあるし、夕方6〜7時の閉店よりかなり前にレジを閉める店など、手に入れる情報は多いほどいい。できれば、午前中にショッピングできるのが理想だが、ハワイのように夜遅くまでオープンしている店があれば、夕食のあと、のんびりという手もある。いざ買い物となっても、カードショッピングで金額のケタを間違えているのに、確認しないでサインしてしまう、といったトラブルには気をつけよう。帰国後にとどいた請求書を見て青ざめる、なんてことのないように。買ったままの紙袋をいくつもさげて歩く、というのもおすすめできない。これみよがしでイヤミに映るし、スリやひったくりの格好のターゲットにされる。大きめの袋を持参して移し加えるくらいの心くばりをしよう。買い物で荷物がふえたら、国際宅配便で送ると便利だが、そのときは別送品の申告も忘れずに。せっかくの免税品に課税されてしまうこともあるのだ。

売るための神話

服を売るには神話が必要である。例えば、女優がインタビューのなかで、あるブランドの服について語る。ただそれだけのささいなことでも、消費者の心のなかで神話に化ける芽になることがある。ここでいう神話とは、「人間の思惟や行動を非合理的に拘束し、左右する理念や固定観念」(『大辞林』)の意味に限りなく近い。男のスーツを売るにも神話が必要である。この秘訣は、すでに十九世紀初頭のテイラーの間では、漠然と感知されていた。というのも、社交界の名士、あるいは名士になる可能性がある若者に、代金後払いまだは出世払いでスーツを一式仕立ててやるというシステムが暗黙裡に存在したからである。自分の店で仕立てた服を、社交界の名士たちにモデルとして着てもらえば、その服は神話性を帯びる。その宣伝効果は絶大なものだ。実はあのブランメルは、このシステムを消費者側からとことん利用しつくした男であった。仕立屋にはほとんど代金を払わなかったどころか、代金を催促してきた仕立屋には「ぼくは道でたまたま出会った君にあいさつをしてやった。それだけで充分ではないかね?」などとうそぶいて、かなりの仕立て代を踏み倒していたらしい。仏教では相手に対してにっこり笑うだけで艦施という布施を行ったことになるらしいが、この場合はそれに倣えば礼施とでもいうのだろうか。さすがはここまで厚かましくなれてこそのキワモノである。それでも仕立屋のほうでは「ブランメル様御用達」を売り物にしてその他大勢を客にすることができたのであるから、神話代として考えればモトはとれていたのかもしれない。仕立て屋と社交界名士および名士志願者の間で、持ちつ持たれつするこの関係、フランスでは「イギリスーシステム」と呼ばれていたとのことである(鹿島茂『十九世紀パリ風俗』)。さて、時代がさらに大衆社会へと一大変容を遂げようとしていた十九世紀中葉、かつてないほど激しいジェントルマン論争が繰り返されていたこの時期に、まさにその論争に便乗してスーツ神話を涅造し、戦略的に利用した抜け目ない会社があった。それがエリアスーモーゼズーアンドーサン。既製服のおり方を大きく変えた会社である。

カシミアとフランネル素材のコーディネイト

フランネルやカシミアの紺ブレの下には、フランネルのやや濃いグレイのパンツを合わせる。あまりぼってりした素材でないものがよい。とくにカシミアとフランネル素材のコーディネイトは、上品で相性がよい。フランネルとフランネル、つまり同素材の組み合わせの場合は、パンツをライトな素材に。同質感は避ける。シャツは、ウェイトのあるコットン地を。襟の開き加減、ボタンダウンかそうでないかは、個々の好みによる。色はブルーがモダンである。白いシャツでもいいが、ブレザーの紺(または黒)と白の取り合わせは、基本的にはクラシックスタイルのカラーコーディネイトである。ただしオックスフォード地のようなざらつき感のある素材であれば白もよい。十分カジュアルな雰囲気を表現できる。タイは無地のカシミアかニット。ブレザーと同系のやや薄い色目がよい。同色はシックすぎる。